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妊娠の定義

妊娠…それは私たち人類の中で、最も神秘的であり理屈では考えられない瞬間です。
妊娠がわかり、女性のお腹が大きくなり始める…そして耳をそっとお腹に当ててみると、胎児の鼓動が伝わってきます(=生きている証)。
そして、「オギャァ」という産声とともに元気な赤ちゃんが産まれる…奇跡の一瞬です。
ここでは、そうした妊娠の定義について触れてみたいと思います。

○女性の体内で起きている現象…
女性の体内では、排卵日に向けて卵子の元になる卵胞数十個が育てられています。その中で1つの卵胞だけが育ち、月1回の周期で排卵されます。そして排卵された卵子は、約24時間、子宮の中を彷徨っています。一方、男性は排卵日に合わせて精子を女性の体内に射精します。そして数億匹ともいわれる精子は、約3~10日間、卵子の元へ泳ぎ続けます。
精子は卵子と違い、自力で動くことができる特殊な能力を持った細胞といえます。
しかし近年見られる精子の状態として、運動機能が著しく低下している精子/精子の形状が不完全のため、卵子の元まで泳ぐことができなくなった精子も増えています。

○受精と着床について…
こうして元気に泳いで卵子に到着することができた精子たちは、卵子の最後の難関に挑むことになります。それは、卵子の透明帯を破ることです。精子たちは透明帯を破るために、必死に受精を試みます。そして、卵子の透明帯を最初に破った精子が卵子の中へ入った瞬間、卵子は他の精子が入ってこないようにするために回りを遮断してしまいます。
こうして卵子と精子が結合した結果、1つの受精卵が誕生することになるのです。

○妊娠の定義について…
着床してすぐに妊娠したかどうかを判定しても、この段階ではわかりません。
着床してから何週間もかけて、受精卵は分裂を繰り返し続けます。そして、ゆっくりと子宮内部へ移動していきます。細胞分裂を繰り返した受精卵が子宮内膜に着床して始めて、妊娠が判明するのです。
こうして妊娠が判明した瞬間、私たちは赤ちゃんが産まれることに驚愕…そして喜び、嬉しさを爆発させます。しかし日本には赤ちゃんを望んでいても、なかなか授からない約200万組のカップルがいる現状を認識しなければなりません(=事実婚も含む)。その中で不妊治療を選択しているカップルは、約30~50万組入るといわれています。
しかもその不妊治療によって赤ちゃんを授かることができたカップルは、わずか10万組足らずなのです。
(不妊治療の中でも、高度生殖医療(体外受精)を受けている約5万組のカップルのうち、約1万組が赤ちゃんを授かっています。)
妊娠は神秘的であるが故に、すべての男女が絶対に生命を授かるわけではないのです。
だからこそ私たちは、妊娠して授かった赤ちゃんを大切に育む必要があるわけです。